僕がアップルで学んだこと 松井博

本書は、アップルジャパン株式会社を経て、米国のアップルジャパン本社に移籍後、iPodマッキントッシュなどの製品の品質保証マネージャーとして勤務した松井博氏が著した本である。具体的な内容は、アップルの再建方法や自分の成長のさせ方まで、多岐にわたり、広い範囲の読者層に需要がある内容となっている。

ティージョブズが実際に用いた再建方法とそこから学んだ著者のノウハウが書かれており、これからの社会を生き抜くうえでのヒントが多数掲載されている。

私が読んでいて特に面白いと感じた部分は、第五章の上司を味方につけるという章であり、アップルの再建方法などよりも格段に実用的でリアリティがあることから、明日からにでも実践できる内容のオンパレードだった。特に、上司の権限はとてつもなく大きい、上司をお得意様と考えよう、上司には簡単にNOといわない、などの文章は人生経験上思い当ったりする節があり、勉強になると感じた。私は今までサークルや部活の先輩だけでなく、最近ではアルバイトの先輩や社会人の先輩とかかわる機会も増えたことから、明日からでも意識を変えられる実践的な内容になっている。

また、他にも6章での己を磨くという章の中には自己啓発要素だけではなく、明日から変えられる思考方法も書いてあり、私は実際いにこれを読んだ翌日から実行し始めている。日常に変化を起こしたい人、上司とうまくやり取りしたい人、その他経営者など幅広い層に読んでいただきたい作品である。